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2024.10.15イベント

AEDを使った蘇生体験

 AEDを使った心肺蘇生体験は、単なる知識としての理解を超えて、実際の救命処置における自分の役割をリアルに感じることができる貴重な経験でした。最初は緊張感があり、緊急事態における自分の判断力や行動力に不安がありましたが、実際に手順を踏みながら体験を進めるうちに、その重要性と効果を実感することができました。

 まず、AED(自動体外式除細動器)に触れた時の印象ですが、操作自体はとてもシンプルであることに驚きました。ボタンを押すだけで機械が自動的に解析を行い、必要な手順を音声で指示してくれます。「ショックが必要です」「ショックを与えます。離れてください」といった具体的な指示があるため、緊張感のある状況でも冷静に対処できる点がとても心強かったです。このようにAEDが的確に支援してくれるため、特別な訓練がない人でも使いこなせるという安心感が生まれました。

 しかし、それだけでは不十分であり、AEDの使用と並行して行う心肺蘇生法(CPR)の重要性も体感しました。実際に心臓マッサージを行ってみると、適切なリズムや圧力を維持することが想像以上に難しいことがわかりました。AEDの音声指示やトレーニング用のガイドがあることで、胸骨圧迫のテンポや深さを正確に行うサポートを受けることができましたが、それでも体力を消耗する作業でした。胸を押し込む際の圧力は5cm程度が理想とされており、リズムは「123…」と数えながら一定の速さ(約100120/分)を保つ必要があります。これを続けることで血液の循環を一時的に維持し、脳や重要な臓器に酸素を供給するのがCPRの目的です。このマニュアル通りの作業を行うことで、救命措置の重要な一端を担えることに大きな責任感を感じました。

 さらに、AEDを使った体験の中で特に印象に残ったのは、その技術がいかに命を救うために開発され、日常的に備えられているのかという点です。AEDはどこに設置されているか日頃から意識していなければ、いざという時にすぐに行動に移せない可能性があります。実際に街中で見かけるAEDの存在が、今後はより身近で重要なものに感じられるようになりました。

 また、訓練の中では、複数人で連携して救命処置を行う場面もシミュレーションしました。ひとりで全ての手順をこなすことは非常に負担が大きいため、他の人と交代で胸骨圧迫を行うことや、周囲の人にAEDの確保を依頼するなど、緊急時のチームワークの大切さも実感しました。この連携ができれば、助けを必要とする人に対してより早く、効果的に対応できるのだと学びました。

 最後に、AEDの体験を通じて強く感じたのは、普段から救命処置の知識やスキルを身につけておくことの重要性です。救急車が到着するまでの数分間が命を左右することも多く、その間にいかに適切な処置を行えるかが非常に重要です。AEDCPRの体験を通して、私は緊急事態に対する自信がついただけでなく、日常生活での備えの大切さ、そして自分も他者を助けることができるという大きな責任を感じました。この体験は、今後も定期的に復習し、いざという時にすぐに行動できるよう心がけたいと思います。

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